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福利厚生女性活躍推進

えるぼし認定とは?取得の要件と中小企業が準備すること

2026.10.13 公開 | 監修:添田拓海(B2B推進部グループ長 / 福利厚生アドバイザー)

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えるぼし認定を受けている企業は、令和8年3月末時点で全国に4,313社あります。そのうち最上位の3段階目が2,929社で、全体の約7割を占めています。

一方で、いちばん下の1段階目は24社にとどまり、従業員100人以下の企業に限ると1社もありません。1段階目から順に段階を上げていくという想定は、実際の認定の傾向とは食い違います。

この偏りがどこから生まれているのかは、5つの評価基準と段階ごとの要件を並べるとはっきりします。2026年4月に始まった「えるぼしプラス」や、申請までにそろえるものについても順に触れていきます。

えるぼし認定とは|女性活躍の実績を国が認める制度

えるぼし認定は、女性活躍推進法にもとづいて厚生労働大臣が企業を認定する制度です。一般事業主行動計画を都道府県労働局に届け出たうえで申請し、審査を受けて認定されるという流れになります。

混同されやすい子育て支援の「くるみん」は、次世代育成支援対策推進法にもとづく別の制度で、評価の対象も違います。えるぼしの区分は、2026年4月に新設されたものを含めて次のとおりです。

区分

認定の条件(概要)

えるぼし(1段階目)

5つの評価基準のうち1つか2つを満たす

えるぼし(2段階目)

5つの評価基準のうち3つか4つを満たす

えるぼし(3段階目)

5つの評価基準をすべて満たす

プラチナえるぼし

行動計画の目標を達成し、より高い水準の基準をすべて満たす

えるぼしプラス

各認定に、女性の健康支援に関する基準を加えたもの(2026年4月開始)

最上位のプラチナえるぼしまで到達すると、一般事業主行動計画の策定と届出は免除されます。ただし実績の公表は毎年続けなければならず、2026年10月からは、求職者などに対するセクシュアルハラスメントの防止措置の内容を公表することも要件に加わりました。

5つの評価基準|中小企業は1つが軽くなる

評価基準は「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つです。制度を整えたかどうかではなく、いずれも直近の事業年度などの実績で判定されます。

評価項目

えるぼしの基準(要約)

採用

男女の採用における競争倍率(応募者数÷採用者数)が同程度であること。または、正社員に占める女性の割合と、基幹的な雇用管理区分に占める女性の割合が、ともに産業ごとの平均値以上であること

継続就業

女性の平均継続勤務年数が男性の7割以上であること。または、女性の継続雇用割合が男性の8割以上であること(いずれも雇用管理区分ごと)

労働時間等の働き方

法定時間外労働と法定休日労働を合計した時間の平均が、直近の事業年度の各月ですべて45時間未満であること

管理職比率

管理職に占める女性の割合が産業ごとの平均値以上であること。または、課長級に昇進した女性の割合が男性の8割以上であること

多様なキャリアコース

直近3事業年度に、下の4つの取り組みのうち、大企業は2項目以上、中小企業は1項目以上の実績があること

5つのなかで中小企業の扱いが変わってくるのは、最後の「多様なキャリアコース」です。対象になる取り組みは、次の4つに限られています。

  • 女性の非正社員から正社員への転換

  • 女性のキャリアアップにつながる、雇用管理区分の間での転換

  • 過去に在籍していた女性の、正社員としての再雇用

  • おおむね30歳以上の女性の、正社員としての採用

大企業はこのうち2項目以上が必要で、非正社員がいる場合は正社員への転換を必ず含めます。常時雇用する労働者が300人以下の中小企業なら1項目で足りるので、おおむね30歳以上の女性を正社員として採用した実績があれば満たせるわけです。

表に何度も出てくる雇用管理区分とは、総合職・一般職のように、職種や雇用形態などで従業員を分けた区分を指します。人数が全体のおおむね1割に満たない区分は、雇用形態が同じであれば、職務内容の近い区分とまとめて計算してかまいません。

継続就業の基準で男女の差が大きく出たときは、施策を考える前に辞める理由を押さえておくほうが早道です。理由の内訳は離職防止に効く施策|辞める理由から逆算して考えるにまとめました。

認定企業の7割が3段階目にいる理由

厚生労働省が公表している認定企業数を、段階と企業規模で分けると偏りの形が見えてきます。

区分

101人以上

100人以下

合計

1段階目

24社

0社

24社

2段階目

938社

422社

1,360社

3段階目

2,021社

908社

2,929社

合計

2,983社

1,330社

4,313社

段階の上下でこれほど偏る原因は、1段階目と2段階目にだけ付いている追加の条件にあります。満たしていない基準について、厚生労働省の指針にある取り組みを実施して公表し、2年以上連続して実績が改善していることまで必要になります。

ただし2026年4月の省令改正で、この改善の条件は1段階目に限って緩められました。採用・継続就業・労働時間・管理職比率の一部の基準は、直近3事業年度の平均値が年々改善していれば1段階目の要件を満たせます。上の表は改正前の数字なので、今後は1段階目の認定が増えるかもしれません。

一方で3段階目には追加の条件がなく、5つの基準をすべて満たして実績を毎年公表していれば認定を受けられます。この仕組みなら、5つの基準をすでに満たしている企業は、下の段階を経ずに最初から3段階目を申請できることになります。満たしていない基準が残っていれば、どの段階を目指すとしても改善の実績を積むほかありません。

2026年4月に始まった「えるぼしプラス」

2026年4月から、えるぼし認定に女性の健康支援に関する基準を加えた「えるぼしプラス」と「プラチナえるぼしプラス」の認定が始まっています。目指す段階のえるぼしの基準に加えて、次の4つをすべて満たすことが条件です。

  1. 女性の健康に配慮した休暇制度と、時間単位の有給休暇や在宅勤務などの柔軟な働き方の制度を、どちらも設けていること

  2. 女性の健康への配慮に関する方針を示し、制度の内容とあわせて従業員に周知していること

  3. 女性の健康について、従業員の理解を深める研修などを実施していること

  4. 相談に応じる担当者を選任し、その担当者を従業員に周知していること

休暇制度は年次有給休暇とは別に設けなければなりませんが、不調時の休養や通院、検診など複数の目的に使える休暇でもかまいません。4つはいずれも社内の制度と運用で満たす基準で、外部のサービスを契約しただけで要件はそろいません。

中小企業が申請までに準備すること

1. 5つの基準を判定する数字を集める

最初に集めるのは、採用の応募者数と採用者数、男女別の平均継続勤務年数、月ごとの時間外労働、管理職の男女比といった人事の数字です。多くの基準は雇用管理区分ごとに計算するため、給与や勤怠のデータを男女別・区分別に割り直す手間がかかります。

人事担当を1人が兼務している規模では、この集計がいちばん重い工程になりがちです。状況把握をどう進めるかは、女性活躍推進法とは?企業に求められる取り組みと進め方で手順ごとに追いました。

2. 一般事業主行動計画を策定し、届け出る

行動計画は、手順1の数字による状況把握と課題分析をもとに目標と取り組みを決め、都道府県労働局に届け出る流れです。101人以上の企業には策定と届出が義務付けられており、届出率は令和8年3月末時点で97.6%に達しています。

100人以下の企業では策定と届出は努力義務ですが、届け出れば認定を申請できますし、実際に1,330社が認定を受けました。

3. 実績を「女性の活躍推進企業データベース」で公表する

えるぼし認定は、どの段階を目指す場合でも、実績をデータベースで毎年公表することが条件です。1段階目と2段階目を目指すなら、満たしていない基準に関連する取り組みの実施状況もあわせて公表します。

4. 都道府県労働局に申請する

申請の窓口は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)で、認定基準と申請様式は厚生労働省のウェブサイトに掲載されています。どの段階の基準を満たすかを先に確かめてから申請書を作れば、手戻りは少なく済むはずです。

えるぼし認定を取るメリット

認定を受けた企業がどのような扱いを受けられるかは、厚生労働省の案内に次のように挙げられています。

  • 認定マークを商品や広告などに付けて、女性の活躍に取り組んでいることを示せる

  • 国の公共調達で、加点評価の対象になる

  • 日本政策金融公庫の「働き方改革推進支援資金」を、通常より低い金利で利用できる

  • 企業イメージの向上や、優秀な人材の確保につながる

知名度で大手に及ばない中小企業にとって、職場の働きやすさを国の認定で示せること自体に大きな意味があるでしょう。

福利厚生は、えるぼしの基準にどう関わるか

えるぼしの5つの基準は、採用や勤続年数、労働時間、管理職比率といった人事の実績で判定されます。福利厚生を充実させても、それだけで基準が満たされることはありません。

福利厚生が関わってくるのは評価基準そのものではなく、その手前にある「働き続けやすさ」のほうです。女性が長く働ける条件のひとつとして福利厚生を整え、行動計画の取り組みに位置づけている企業も見られます。

そうした選択肢のひとつとして、私たちは「SBC Wellness」をご提供しています。導入にあたって企業様にご負担いただく費用はなく、初期費用・月額費用ともに0円です。 従業員の皆さまは美容医療・審美歯科・生殖医療のメニューを10%OFFの優待価格で受けられ、施術の費用はご本人のお支払いとなります。

  • 雇用形態を限定せずに導入でき、ネットワークは全国160院以上、41都道府県にわたります

  • 年間の最低利用人数といった条件はなく、企業様側で在庫の管理や設置スペースを用意する必要もありません

自社の従業員構成に合う福利厚生をどう選ぶかは、中小企業の福利厚生|自社の従業員構成から選ぶで構成のタイプ別に見ています。

まとめ

えるぼし認定は、1段階目から順に段階を上げていくことを前提にした制度ではありません。5つの基準をすべて満たしていれば、改善の実績を積むのを待たずに3段階目を申請できます。

中小企業は「多様なキャリアコース」が1項目で足り、少人数の雇用管理区分はまとめて計算できます。まずは自社の数字を5つの基準に当てはめるところから始めてください。

休暇制度や相談の体制を整えている企業なら、2026年4月の「えるぼしプラス」まで視野に入れる価値があるでしょう。

SBC Wellnessの仕組みと導入の流れは、資料でご確認いただけます。資料をダウンロードする

出典

補足

  • 認定企業数と行動計画の届出状況は、厚生労働省が公表している令和8年3月末時点の数値です

  • 評価基準の表は、厚生労働省の資料をもとに要約したものです。申請の際は原文の基準をご確認ください

  • 「中小企業」は、えるぼし認定の基準上の区分(常時雇用する労働者が300人以下)を指します

  • SBC Wellnessの提供内容・条件は2026年9月時点のものです

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監修者

添田拓海

B2B推進部グループ長 / 福利厚生アドバイザー / SBCメディカルグループ株式会社

2021年筑波大学卒業。医療現場での実務経験を活かし、業務プロセス改革(BPR)を主導して組織の生産性向上に貢献。グループでは最年少でマネージャーに昇格する。現在は、ウェルビーイング領域を担う「SBCWellness」のサービス担当部署において、300社を超える導入企業の現場の声に基づいたサービス改善に注力。若手リーダーとしての組織改革にも取り組みながら、企業のウェルビーイング実現を支援している。